ここがヘンだよ川崎市〜川崎市平和館〜



全国津々浦々に存在する「平和館」。当然、川崎市にもあります。かつて川崎市は浅野セメントや日本鋼管、東芝、昭和電工、東京製綱、
古川鋳造など多くの軍需工場を抱えていたのみならず、隣の羽田には荏原製作所、そして何より羽田空港があったため、昭和17年4月
18日を皮切りに空襲が約20回も行われました。特に大規模だったのが昭和20年4月15日の空襲(川崎大空襲)で、川崎市における空襲
での死者の大半が、この川崎大空襲によるものだといわれています。また、軍需工場での職を求めて多くの朝鮮民族系日本人が川崎に
やってきて、今でも多くが居座っているのは皆さんもご存知の通りです。

そういうわけで、川崎市平和館の展示はかな〜り偏ったものになっています。

場所は、川崎駅近くではなく武蔵小杉(JR南武線、横須賀線、東急東横線)駅と元住吉(東急東横線)との中間に位置する中原平和公園
の中にあります。ちなみに川崎駅からは西口からバスに乗って関東労災病院前で降りると、目の前が中原平和公園です。この公園は、
かつて東京航空計器工場があったところで、戦後はGHQに接収され、昭和50年まで木月米陸軍出版センターとして使われていました。
返還後に平和公園として再開発され、平成4年4月に平和館が開館しました。一応、無料です。

展示場は2階のみなので(1階は案内窓口と小規模の会議室)階段を上っていきます。上りきった正面が図書室で右へ曲がると展示室が
ありますので曲がるのですが、いきなり恐怖を煽るかのよう狭く、また崩れた煉瓦をイメージした側壁にテレビ画面が埋め込んであって、
恐怖感、閉鎖感を一層深めていきます。


通路 画面: オリジナルサイズで見るにはここをクリック


更に進んでいくと、ようやく資料らしきものが展示されています。しかし、本当の意味での展示物はごく僅かで、ほとんどは図と文章で
構成されています。中でも、この一文には立腹される方も多いのではないでしょうか。


大多数の国民は『大東亜共栄圏の建設』による欧米帝国主義からの
アジア解放を信じていた。しかし、日本が他アジア民族に対して優越的
な地位を持つことには疑問を抱いていなかった。実際には、日本は
朝鮮・台湾や中国および第二次世界大戦中の占領諸国に対して非
人道的な軍事行動や政策を行った。それは露骨な植民地化と異なる
ものではなかった。この事は、アジア諸国での対日不信感として、
未だに暗い影を落としている。



この一文こそ、川崎市平和館が持つスタンスを端的に表しているといっても過言ではないでしょう。

もちろん、「〜非人道的な軍事行動や政策」に関する具体的な史料はなし。「アジア諸国での対日不信感」の具体例もなし。それも当然の
話で、そんなものはないからです。もちろん、大日本帝国の施政すべてを肯定はしませんし、当時の帝国臣民全員が善良な人だった
わけでもありません。しかし、インドネシアにおける独立記念日には日章旗が掲げられる事、謝雅梅
や蔡焜燦の書物などに見られる
ように、日本の施政が概ね良い影響を及ぼしたと評価する台湾人が多くいる事、その他諸々の史料から「(特定アジア以外の)アジア諸国
での対日不信感など、ほとんどない」事を立証する事は可能です。

展示は反日から、更には反米へと転じていきます。


画面2


これは、「暴力の連鎖」と称して紹介されている映像です。暴力の連鎖は世界に限りなく存在しているにもかかわらず、この2例しか紹介
されていません。単純に「9.11テロがあった→犯人はアルカイダ→犯人引渡しを拒否→対テロ戦争」程度にしか考えていないのでしょう。
しかし、暴力の連鎖を紹介するのであれば、例えば中共を紹介する方がよほど簡単というものです。大躍進→文化大革命→天安門事件
が、その好例です。そもそも、こうした連鎖は西側諸国より東側諸国の方こそお家芸というべきで、それらの例が全くなかった事から反米
と定義づけてよいでしょう。

この「暴力の連鎖」の紹介の酷さは、さらにヒートアップしていきます。

画面3


このように、遂には警察力や国防力までも暴力扱いし始めました。暴力とは「合法性や正当性を欠いた物理的強制力」(大辞泉より)の
事です。合法性や正当性を持つ警察力や国防力と暴力を混同するあたり、いかに狂った資料館であるかが伺えます。
他にも、人権問題と称して外国人労働者を取り上げ、「違法な低賃金で働かされている」とか「保険に入れず、病気を抱えたまま働かざるを
得ない」とか、要は
外国人さん可哀相的文言が画面を埋めています。言い換えると、不法入国、違法滞在が悪い理由については
全く触れられていないのです。

決して大規模ではない平和館の展示コーナーのゴールは、敷地の隅にある図書室。どんな本が開架されているか、おおよそ見当が付くと
思いますが…


蔵書


このような感じです。右から2番目の茶色い背表紙の本は、かの有名な朴慶植著「朝鮮人強制連行の記録」です。この本は、「朝鮮神話」
(鎌田沢一郎
著)の部分を引用しつつも重要な部分を隠蔽した事で有名です。


「トラックを廻して何気なくそれに乗せ、かくてそれらで集団を編成して、北海道や九州の炭鉱へ送り込み、その責を果たすといふ乱暴な
事をした」。
但、総督がそれまで強行せよと命じたわけではないが、上司の鼻息を窺ふ朝鮮出身
の末端の官吏や公吏がやつてのけたのである
(青文字部分が「朝鮮人強制連行の記録」では隠蔽された)


まして、日本との国交がないどころか敵でさえある北朝鮮の憲法を堂々と置くこの神経は、我々の理解を遥かに超えるものがあります。
そして特徴的なのが、写真を見ても分かるように古い文献ばかりである事。これは、他の本棚でも同様です。平成4年の開館にも関わらず
このような古臭い本ばかりしかないという事は、サヨクのウソが暴かれてきている事、川崎市平和館のイデオロギーが極端に偏っている
事などを証明しているといえるのではないでしょうか。
余談ですが、いわゆる朝鮮人強制連行に関する著作の数冊に目を通してみたのですが、予想通り「強制連行=徴用」でした。

ただ、この平和館がたった1つ他の平和館に対して誇ってもよいのは、横田めぐみさんコーナーを設立(平成21年10月)した事です。
他の拉致被害者に関しては展示されていませんが、これは横田めぐみさんのご両親(滋、早紀江の両氏)が川崎市在住である事に
由来しているためと思われます。これは、あさがおの会が中心となり、更に松原成文・川崎市議の助力もあって出来たものです。
ちなみに、拉致被害者家族を支援するコーナーが平和(資料)館の類に常設されるのは全国初です。ここには、横田めぐみさんに関する
著作や国連からの手紙、更には横田めぐみさんの一日でも早い帰国を願って結ばれたブルーリボンなどが展示されています。また、
「めぐみ」を初めとするDVDの閲覧も出来るようになっています。
訪れた時は、コーナーが出来たばかりという事もあって中井ひろし・拉致担当大臣から花輪が届いていました。


そして、この平和館が「川崎市」平和館である所以を表している1つに、在日コリアンの戦争体験と称した常設ビデオ紹介があります。
内容は敢えて割愛しますが、一言でいえば矛盾に満ちた妄言に限りなく近いものでした。このビデオに関して、平和館の菊池
(職員)に
訊いてみました。

クリーンかわさき連絡会(以下、ク):強制連行とは、どういう意味合いで使っているのか?
川崎市平和館・菊池氏(以下、菊):自分の意思によらず連れ去られる事である。

ク:例えば、そこに自販機があり、その代金には消費税が含まれている。私は消費税なんぞ払いたくないのだが払っている。それは法に
基づいているからである。徴用も同様で、行きたくないとしても法に定められているから行ったのである。本当の意味での強制連行とは、
法に基づいているか否かを基準に考えるべきではないのか。
菊:…ご意見として承ります。

ク:この映像の上映に許可を出したのは誰か。
菊:…少々お待ちください。

そうして待つ事数十分。渡されたのは平和館条例と平和館条例施行規則でした。そして、その規則を読む限りでは、上映許可を出した
のは運営委員会であり、その運営委員会を動かさない事にはどうにもならない事が判りました。ちなみに運営委員は以下の通りです。

【学術経験者】
大串 和雄(東大大学院教授、南米左翼研究家)、尾中 文哉(東京女子大学教授)、細川 珠生(政治ジャーナリスト、品川区教育委員長)

【労働団体関係者】
林 典子、明瀬 勝幸

【平和団体関係者】
阿部 耕二(横浜革新懇)、中島 昇(全国平和連合理事)、山口 淑子(自治市民かわさき代表)

【市民団体】
岩本 孝子(川崎市民共同発電プロジェクト、リーダー)、吉房 正三(NPO法人・小杉駅周辺エリアマネジメント理事長)

【経済界関係者】
鈴木 利治

【教育関係者】
中島 みどり(教育コンサルタント)、水品 美香(中原区民会議委員)

【市職員】
菊池 義雄、木場田 文夫、太田 直
 

この平和館の偏向ぶりに関しては、当会のみならず、松原成文・川崎市議も議会において強く言及しています。


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